雑感
第3回本屋大賞が決まりました。リリー・フランキー「東京タワー」です。私は未読ですが。
- 作者: リリー・フランキー
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2005/06/28
- メディア: 単行本
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この話を聞いて思い出したのが「『容疑者X』は本格か」という議論。というか二階堂黎人が「本格ではない」とわめいてるらしいんですが。
あ、「容疑者X」に関してネタバレはしませんが、「ちょっとでも先入観無しで読みたい」という未読の方、以下は読まないほうが良いかもしれません。
二階堂黎人の「『容疑者X』は本格としての条件を満たしていない」という主張は、その通りだと思います。まあそれ以前に東野圭吾氏は「『容疑者X』は本格だ」なんて言ってない(と思う)ので、何が問題かというと、この作品が本格ミステリ・ベスト10で第1位となったことです。要するに二階堂黎人は「容疑者X」を本格だとして投票し、評価している評論家に文句が言いたい、らしい。
詳しくはここにまとめが。
http://mystery.parfait.ne.jp/wiki/pukiwiki.php?%A1%D8%CD%C6%B5%BF%BC%D4%A3%D8%A4%CE%B8%A5%BF%C8%A1%D9%CB%DC%B3%CA%CF%C0%B5%C4
森博嗣が鼻で笑いそうな議論ですね。
本格ミステリ・ベストテンは本格ミステリを対象としていますが、何をもって本格ミステリとするのか、非常に微妙な問題です。最近なんか特にこのミスと本ミスのお結果に変わりがないし。書いてる人読んでる人一人一人によって本格の定義は色々でしょう。
本格かどうか、は、面白いかどうか、とは別の水準…なんだと思います。うん。「ガチガチに本格だけど面白くない」作品*1も「まあちょっとアンフェアだけど面白い」作品もありますし。
売れてるかどうか、も、面白いかどうか、とは別の水準ですね。*2
けれど当然面白い作品に票を投じてしまうのも人情。
要するに二階堂黎人はもうちょっと面白い作品書けばこんなに叩かれなくてすむと思うんだが。無理かな。無理だろうな。
文学賞、ベストテンのあり方をちょっと考えさせられました。
ちなみに東野圭吾が「氏」付きなの私が「容疑者X」読んで感動したので敬意を払ったから、森博嗣が呼び捨てなのは昔から読んでることによる親近感、二階堂黎人が呼び捨てなのはそんなに好きじゃ(ryからです。深い意味はありません。
さあ現実逃避もしたし明日の面接用に履歴書書くか…。