ダ・ヴィンチ・コード

就活で東京行って時間つぶしに。
あの長大な原作をどうしたんだろうと思ったら、すげー展開が速い映画になってた。上映時間約二時間半。流れが速い流しそうめんみたいでした。味わう暇がない。はいこれ、次はこの謎を解いて、はい次こっち、それ終わったらこれね、みたいな。
折角本物のルーブル美術館使ったのに、あんまり生かされてなかった。あれならセットでもいいよ。
かなり原作に忠実でした。原作と違う部分からは「だってしょうがないじゃん時間ないんだよ」という監督の声が聞こえてきそうでした。
とにかく情報量が多い。しかも展開が早いので観客がその情報をなかなか整理できない。整理してる間に次のシーンに移ってしまうという…見に行く予定の方、原作を読んでから行くことをお勧めします。それも熟読してからじゃないと途中でわけわかんなくなる可能盛大。
以下はネタバレ感想を。






原作読んだときはイエスに嫁がいただのイエスの家系が続いてるだのの説を結構真面目に興味深く受け止めました。私はキリスト教徒じゃないので。原作には「真実に基づいている」とどかんと書いてあったし。ただのトンデモっぽくはなかった。よく考えりゃトンデモなんですけどね。羽咋モーゼの墓がある、みたいなもんで。
けど映画は、なんか、一周回ってただのトンデモになったかんじ。キリスト教系の人が真面目に怒るほどのものではなくなった、ような。特にソフィーがキリストの末裔と判明するラスト付近。原作の「ほんとっぽさ」がまったく感じられない。藤岡弘、が「あの謎の怪獣はここにいた!」と言ってるようなもの。
あと上にも書いたけど、とにかく展開が早すぎる。原作には2個出てくるあの自転車の鍵みたいな仕組みの棒(名前忘れた)が1個になってたり、原作では図書館で調べ物するシーン、図書館に向かう途中にその辺の客からケイタイ借りて図書館のシステムにアクセスして調べる、とか。その他もろもろ。ここまで露骨なはしょり方されると興ざめ。時間が足りないのなんて素人目にも明らかなんだから、もっと別の方法はないものか…。そんなに原作に忠実にやりたかったら映画じゃなくテレビドラマにしてじっくりやって欲しかった。
役者と演技はけっこうよかった。特にシラス。突如シラスが登場してバトルになるシーンはけっこうどきっとします。
んで、結局ルーブルの小さいピラミッドの下にはマグダラのマリアの死体が埋まってるんですか?