わりこはいねがー。

夜行列車で朝五時半くらいに秋田駅着、そっから電車に乗って実家の最寄り駅まで。実家に着いたのが七時前。
朝飯食ったりしてだらだら。免許センターに行くの明日にしたので今日は暇。1日家でごろごろするのもなんだなあ、めちゃめちゃ天気良いし…と、出掛けることにしました。
といっても観光地の少ない我らが秋田県田沢湖は去年行ったし、あとは男鹿半島か角館くらい。じゃあ、去年後期にお地蔵さんの授業でちょっとなまはげやったし、ってことで目的地は男鹿半島に決定。
実家は県南なので、男鹿半島は結構遠いのです。あんまり行ったことない。男鹿の観光ポイントとしては水族館なんかがありますが、一人で水族館はちょっとレベルが高すぎて無理。
やっぱなまはげ関係で行こう、とネットで男鹿の観光ページ見て、なまはげ館と真山伝承館に行くことにしました。
10時頃出発。
ルートとしては13号線秋田市まで→7号線青森の方に→101号線で男鹿半島に入り→なまはげラインに乗って目的地まで、と決して複雑じゃないのに、何だかすんごく迷った。2時間かかって着きました。一応観光地なんだからちゃんと看板出しといてよう。
まずはなまはげ館に。なまはげ館と真山伝承館で合わせて800円でした。なまはげ館入るときになまはげ体験の時間を予約。
なまはげ館では各地区のなまはげ60人(匹?)、なまはげを紹介する15分くらいの映像が見れます。

結構壮観。著作権があるので個別にアップで撮るのはアウトだけど、遠くから撮るのはOKだそうです。
壁になまはげの由来(漢の武帝が連れてきた鬼だとか漂流した外国人だとか)が書いてあったり、なまはげの研究者の紹介があったり(一応柳田と折口はいた)はしたけど、もうちょっと学術的に詳しく紹介して欲しかったな…。
漢の武帝が鬼を5匹連れてやってくる→武帝が鬼に正月休みをやる→鬼大暴れ→村人「あの山のてっぺんまで一晩で千段の石段を作ってくれたら娘をやる。千段出来なかったらもうやめて」→鬼頑張る→村人「やべーよ千段出来そうだよ」「おい確かあいつものまね上手かったよな」「それだ!」→「コケコッコー!」→鬼「ちょ、もう朝かよ」→結果:999段→約束どおり鬼いなくなる
これがなんたらかんたらでなまはげという行事になった(超絶うる覚え)という説があるらしいのですが、*1、この鬼が階段組むのに失敗した下り、なんかどっかで聞き覚えがあるような…。気のせいかなあ。
なまはげ館にはなまはげ変身セットがあって、変身して記念撮影が出来るそうです。勇気のある方はどうぞ。
次真山伝承館でなまはげ体験。
囲炉裏に火が焚いてあってエアコンから冷風が流れてきます。
入って座敷で待ってると、お客さんはじーさんばーさんばっかりです。そろそろかな、という頃に「すいません、あとバス一台分来ます!」老人で溢れる座敷。私は早めに入ったので前の方で座ってましたが、後ろではかなりのご高齢の方々が立ちっぱです。肩身が狭い(本当に狭い)。
まずはなまはげの由来の説明。真山地区のなまはげを再現していて、真山のなまはげには角がないんだとか。なまはげの服(ケデというらしい)から落ちた藁は「神様の落し物」なのでお守りにするが、無理やり引っこ抜いた藁にはご利益がないとか。
家の主人役の人が位置につくと、先立という人がやって来てなまはげが入ってもいいかどうかの確認。大晦日の設定なので雪の話とかしてます。
先立さんが脇に寄って、いよいよお客さんは「こっからなまはげが入ってきます」と言われた戸の方に注目、していると
がだだだだだだだ!!と、客の背後の戸が盛大に揺れました。不意を突かれたので、おばあちゃんとか結構本気で悲鳴上げてよろめいてました。何だ何だ、と客が後ろを振り向くと
ズバーン!!!
いい音立てて入り口が開いてなまはげ登場。
この辺タイミングが絶妙で真剣に驚いた。
写真撮影可なので、なまはげものっそいフラッシュ浴びます。

なまはげが部屋の中闊歩して、二人いた幼児が大泣き。
主人がなまはげを宥めてお酒と食べ物を勧めて、問答スタート。なまはげが持ってる台帳には子供の素行なんかが書いてあって、その辺のことを主人に問いただすのです。結構ユーモラスで面白かった。
「また来年も来る」と言ってなまはげ退場。
以上で20分くらい。結構面白かった。夏に見るなまはげは暑苦しい。
このなまはげ実演、30分毎に、1日トータルで13回もやってます。なまはげも楽じゃないですね。
帰りもまた同じほぼルートで迷いつつ帰宅。
トータルで200キロちかく走ったよ…。

途中で見つけた看板。何を売ってるんだろう(ただの野菜だと思うが)。

*1:何で鬼がこんな素直に村人の提案に従ったのか謎。強いんだから娘くらい勝手に持ってきゃいいのに。この賭けは鬼側にあんまメリットない気がする。