神様ゲーム/麻耶雄嵩

神様ゲーム (ミステリーランド)

神様ゲーム (ミステリーランド)

ひーさーしーぶーりーにミステリ読んだ。これ子供に読ませて良いのか?ミステリーランドって割と子供に優しくない作品ばかりな気がします。
神様こと鈴木太郎君の「名前なんかタダの飾りだよ。本来は識別さえできればいいもののはずだ。(中略)人間が名前に独創性を持たせたがるのは、はっきり云って自分に自信がないからだよ。(後略)」っていうセリフは自己に対するアンチテーゼですか麻耶先生。作中に登場する戦隊モノの名前の「ラビレンジャー」「ジェノサイドロボ」ってあたりが麻耶らしいですね。






以下、ネタバレで書きます。未読の方、読まないように。
一応色々伏せて書いてみます。でもネタバレです。未読の方見ないで。
ふんふん、なるほどお!と読んでいって最後で判らなくなった。またかよ。鴉の時もだったけど。(夏冬は「判らない」で正解だと思ってます)
まず、「彼」でなく「彼女」があの娘とあーんなことをしていた、っていうところはいいとして。(まあそんな人もいるでしょう。そんなとこで文句言ってたら新本格なんて読んでらんないし。)問題は犯人が「彼」でないとなると主人公が推理したトリックは使えないっていうところです。「彼」の行った(と主人公が推理した)トリックは「彼」の立場を利用したものだから、「彼女」には不可能。「彼」でなく「彼女」、という結末を読んで、「彼」は「彼女」の犯行に気付いて「彼女」を庇った、っていうことか?と思いましたが、それって可能だろうか?「共犯者は一人だけ」っていう神様の言葉にも反する(この作品は「神」の存在が前提なんだから、それはまずいだろう)ような気がするし。
「彼が彼女を庇った」説がだめ、ということは、これはもしかして中盤で一度却下された「○○の中に隠れていた」トリックが生きてくるんだろうか。「彼女」の体格については伏線が張ってあるし。
というのがネットで他人様のネタバレ感想を見て考えた結論ですが。こういうことなのかなあ。毎年一本だけ消えないバースデイケーキの蝋燭と「本当の子供ではない」っていう神様の発言は、何かの伏線ではなかったのか?なんか消化不良でしっくりきません。
麻耶先生もうちょっと判るように書いてください。