結婚なんてしたくない/黒田研二

結婚なんてしたくない

結婚なんてしたくない

某くろけんのお友達の方のサイトでの企画に応募して、ただで手に入れました、この本。宛名入りで著者のサインがついてます。
結婚なんてしたくない、という男性5人が主人公。5人のストーリーがそれぞれに進行し、やがて交錯する。結構面白かった。

感想はネタバレで。未読の方ご注意。





話は結構面白かった。ただゲイの人の描写とか、まじめなシーンでなぜか笑ってしまうのは私がくろけんの下品な日記とかエッセイとかを読んでるせいでしょうか。
技術的な問題として、「芦名徳子」の呼称は、あれでいいんでしょうか。文章はすべて3人称ですが、章によって主人公が変わり、その主人公が視点人物となっているので、だから相馬浩文の章の地の分では「佳奈」、藤江克実の章では「にゃあ」、というのはいいですが、クライマックスの主人公勢ぞろいの場面で、一応視点人物は佐古翔なんで「レミ」で問題はないんですが、どうもちょっと混乱する…。一人称なら判るんだが…もうちょっといい処理の仕方ないかなあ。
香澄が佐古のマンションにいたのはマンション名を間違ったせいだと思い込んだとか、芦名徳子の変装を見抜ける人間が多すぎるとか、真鍋聡士の本筋へのからみはそこだけかよとか、というかお金盗まれて真帆は一体どうやって焼き鳥屋続けたんだろうとか、ご都合主義というか疑問点はたくさんありますが、割りによい出来でした。
さて持ってきた本全部読んでしまった…。今夜どうしよう。