Ｌスピンオフ/リピート

L change the WorLd/M

L change the WorLd

デスノのLスピンオフ小説。行きの電車で読んだ。
なんつーかこう…普通。アクションありサスペンスありミステリなし。
デスノなんだから、非現実なくらいでちょうどなのに、とにかく普通。Lが普通の人みたい。映画が面白いかどうかは作り方次第だなあ。
中身よりも作者「M」の正体の方が気になります。うちに並んでるマ行の作家は舞城王太郎、麻耶雄嵩、宮部みゆき、森博嗣くらいなのだが…文章が舞城じゃないし、文体が森とは違う。麻耶だったらこんなまっすぐなストーリーは作らない。この中じゃ可能性があるのは宮部みゆきくらいだけど…宮部はあんまり読んでないですが、宮部みゆきはもっと上手い小説書くと思うなあ。
誰かなＭって。

リピート/乾くるみ

リピート (文春文庫)

帯に「あの『イニシエーション・ラブ』より驚けます」と書いてあったので購入。帰り電車で読みました。
「時をかける少女」とか「七回死んだ男」式の、同じ日を繰り返すタイムスリップの話。ちゃんとミステリー。西澤保彦みたいだ。西澤の小説だって言われて渡されて読んだら信じると思う。西澤のキャラはもっとコミカルかなあ。

以下、ネタバレ感想書きます。読んでない人知りたくない人は気を付けて。
真相、とまでは言いませんが、「R10で殺されたのがイレギュラなんじゃなくてむしろイレギュラはR9の方でR10で死んだことが本来の出来事なのでは？」という点には読んでて気付いてしまっていたので、「イニシエーション・ラブ」程には驚けなかった。
驚けなかったけど、全体として良く出来てたし、あのブラックなラストも好き。
黒いオーロラに吸い込まれた後に「前世」ではどうなるのだろう。気になって仕方がない。
しかし「イニシエーション・ラブ」といい、この作者は幸せな恋愛を書く気はないのだろうか。