人間失格/太宰治

人間失格 (集英社文庫)

人間失格 (集英社文庫)

学生服ライト君(違う)の表紙に惹かれてジャケ買い。家の積読新潮文庫バージョンがあったよ…。
こういう古典はまるっきり読んでないのです。
「読んだら鬱になる小説」と聞いて読みましたが、全然そんなことなかった。
原因は、この主人公が男で私が女だからだろう。私は美貌でも何でもないし、この主人公が思い悩んでいるようなことがらにぶち当たったことは一度もない。故に共感は出来ない。だからこの主人公に引きずられて鬱くなることもない。
よく心理描写がこんなずらずら書けるなあ、と思う。これが筆力ってやつだろうか。
「神様みたいないい子でした」
一番最後のこのセリフがすごく悲しい。