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http://d.hatena.ne.jp/strains-e/20060616
2006年6月15日。代々木駅のすぐ近くの小さなライブハウス。
もう3年も前。それが私がアベフトシを見た最後だ。
仕事中に友達がメールで教えてくれて、ミクシィやヤフーニュースで確認して、どうやら本当らしいと判った。
驚いたのか悲しいのか信じたくないのか、どういう感情のせいか判んないけど、胸が詰まった。
泣いたらいいのか叫んだらいいのか笑ったらいいのか。
帰りの車のiPodでラストへブンの「世界の終わり」を久しぶりに聞いた。
家に帰って荷物を置いた瞬間、子供みたいに泣いた。
アベフトシが死んだ。
もうあのギターが聞けない。
いつか、4人が白髪で皺だらけなじーさんになった頃にでも、笑いながらミッシェルの曲をやってくれる、そんな日が来るんじゃないかって夢見てた。
もう、その日は絶対に来ない。
KOOLOGIのライブで初めてステージで見たとき、あの身長とスタイルを目の当たりにして驚いたのを覚えている。
ギターを構えて足を開いたときのシルエットがあんまりにかっこよかったこと。
ネックを握って弦を抑える手のでかかったこと。
間奏のカッティングに観客が沸いたこと。
ルードギャラリーのイベントで見かけて追っかけて握手してもらった時も、手がでかかったのに驚いたっけ。
あの手も。
映像や写真で何度も見た、真っ黒いスーツがキマリ過ぎのスタイルも。
灰になってしまうんだ。
黒いボディーに赤いベッコウ模様のピックガードのテレキャスカスタム。
あのギターはもう弾く人はいないのかな。
それとも、一緒に灰になるのかな。
あのギターがもう聞けない。
そんなの嫌だ。
いつか、あのギターがめちゃめちゃに似合う新しい音楽を聴かせてくれるのを、ずっと待ってたのに。
自分の中に整理がつかなくて、今はご冥福をお祈りしますもRIPも言えない。
ご冥福なんか祈りたくない。安らかに眠って欲しくなんかない。
ただあのギターを弾いて欲しい。
何か言わなきゃいけないなら、言いたい言葉は一つだけ。
アベさん、ありがとう。
私にロックを教えてくれたのはミッシェルだった。アベフトシのギターだった。
本当にありがとう。
どれかミッシェルのCDをかけようか、それともDVDを見ようか。
そう思うのに、世界の終わりのイントロが頭の中で鳴り響いて止まないんだ。