皆既日食があった日
アベさんの訃報があって、まあ、ショックで寝られなかったり食欲落ちたり、久々にミッシェルのCD聞いたりDVD見たら、悲しいよりも先に「あーやっぱかっこいいなー」って思ったり。
チバさんがフジロックで「今日のライブは俺たちの大親友だったアベフトシに捧げます」ってMCしたって聞いて、なんだか凄く救われた気がした。
チバがちゃんと受け止めてるんだから、いつまでも落ち込んでらんないなあって。
http://www.youtube.com/watch?v=F9aW0glSZdM
…と、何日か無茶な生活してたら、テキメンに風邪ひきました。
もう若くないんだな…と思います。しかもなかなか治らない。
「世界の終わり」を含め、ミッシェルの他の曲は「かっけーなあ」って聞けたんだけど、これだけは駄目だった。
「太陽をつかんでしまった」
皆既日食の日だったからだろうか。
歌詞の主人公の太陽をつかんでしまった男が、アベさんに脳内変換されて、どうにもやるせない。
太陽をつかんでしまった男は
太陽から手を放したくなかったHE GOT THE SUN
彼の身体は引力を超えて 真珠のネックレスが
はじけた 空へ うかんで
HE GOT THE SUN
太陽をつかんでしまった男は
どうしてもそこから 動けずに立ってた
川村カオリも亡くなってしまった。
癌なのは知ってたけどな…。
■
http://d.hatena.ne.jp/strains-e/20060616
2006年6月15日。代々木駅のすぐ近くの小さなライブハウス。
もう3年も前。それが私がアベフトシを見た最後だ。
仕事中に友達がメールで教えてくれて、ミクシィやヤフーニュースで確認して、どうやら本当らしいと判った。
驚いたのか悲しいのか信じたくないのか、どういう感情のせいか判んないけど、胸が詰まった。
泣いたらいいのか叫んだらいいのか笑ったらいいのか。
帰りの車のiPodでラストへブンの「世界の終わり」を久しぶりに聞いた。
家に帰って荷物を置いた瞬間、子供みたいに泣いた。
アベフトシが死んだ。
もうあのギターが聞けない。
いつか、4人が白髪で皺だらけなじーさんになった頃にでも、笑いながらミッシェルの曲をやってくれる、そんな日が来るんじゃないかって夢見てた。
もう、その日は絶対に来ない。
KOOLOGIのライブで初めてステージで見たとき、あの身長とスタイルを目の当たりにして驚いたのを覚えている。
ギターを構えて足を開いたときのシルエットがあんまりにかっこよかったこと。
ネックを握って弦を抑える手のでかかったこと。
間奏のカッティングに観客が沸いたこと。
ルードギャラリーのイベントで見かけて追っかけて握手してもらった時も、手がでかかったのに驚いたっけ。
あの手も。
映像や写真で何度も見た、真っ黒いスーツがキマリ過ぎのスタイルも。
灰になってしまうんだ。
黒いボディーに赤いベッコウ模様のピックガードのテレキャスカスタム。
あのギターはもう弾く人はいないのかな。
それとも、一緒に灰になるのかな。
あのギターがもう聞けない。
そんなの嫌だ。
いつか、あのギターがめちゃめちゃに似合う新しい音楽を聴かせてくれるのを、ずっと待ってたのに。
自分の中に整理がつかなくて、今はご冥福をお祈りしますもRIPも言えない。
ご冥福なんか祈りたくない。安らかに眠って欲しくなんかない。
ただあのギターを弾いて欲しい。
何か言わなきゃいけないなら、言いたい言葉は一つだけ。
アベさん、ありがとう。
私にロックを教えてくれたのはミッシェルだった。アベフトシのギターだった。
本当にありがとう。
どれかミッシェルのCDをかけようか、それともDVDを見ようか。
そう思うのに、世界の終わりのイントロが頭の中で鳴り響いて止まないんだ。
グロ注意。
さて今年もやってきました、書店の夏の風物詩、夏文庫。
角川書店、集英社、新潮社の三社から100冊ずつどかんと入荷。
商品並べて、力入りまくりの各社の販促物も掲示して、ついでにすだれで装飾してみたりして、準備万端です。
特に集英社が送ってきたハチのぬいぐるみはかわゆいです。
ここ数年好例の各社のスペシャルカバーは、角川は相変わらず松山ケンイチで銀河鉄道の夜、変身、恐るべき子供たちの3作品。マツケンのやさぐれっぷりが半端じゃない。個人的に作品のチョイスは昨年(走れメロスと人間失格)のが良かったです。「変身」とか、マツケンに惹かれて買っても途中で挫折するんじゃない。
角川はマツケンスペシャルとは別に太宰×梅佳代(写真家さん)×祖父江慎(装丁家)の表紙が大変かっこよろしいです。
集英社はまたしても漫画家カバー。今年の新作は久保帯人の地獄変、堕落論、許斐剛の走れメロス、あとどっかのイケメンンが生れ出づる悩み、昨年から引き続き小畑健がこころと人間失格、あと地味に桂正和も十五少年漂流記を描いてます。
久保帯人と許斐剛の表紙はなんかパンチが足りない。特に地獄変は、去年の小畑が描いたの(芥川龍之介の肖像画)がかっこよかったなあ。あと伊豆のジョジョり子のインパクトも忘れ難い。
新潮社は古典海外現代文学取り混ぜて全10色のカバーを展開してます。ドピンクの人間失格とか。
結構面白いので見に行ってみて下さい。大体どの書店さんでも今やってるはず。
とまあお仕事の宣伝でした。
閑話休題。
最近ついに車を入手し、だんだん「バイクは趣味!」みたいな使い分けになってきました。
梅雨のくせに天気もいいし、ってことでさっそくツーリング!に行ったんですけど。
転びました。しかもけっこうどはでに。
寒風山目指して調子こいて飛ばしてたらカーブの砂利でスリップ。
右腕がハンドルの下敷きになって動けずにいたところを通りがかりのバイカーさんに救出して頂き、あーやっちまったなーと思ったら自分の右膝がグロ画像。
そんなに痛くないのに、血も大して出てないのに。なんというか、人体の構造がちょっと見えました。これが皮下脂肪ってやつか的な。
バイクはおそらく自走不可の状態、傷はあんま痛くないし歩けるけどこれって歩いていいのかしら状態で、救急車呼びました…。
しかも現場が携帯電波がうまいこと入らず、助けてくれたバイカーさんが電波入るとこまで行って呼んでくれた。どころか倒れたバイク起こして邪魔にならないとこまで寄せてくれた。
生まれて初めて乗りましたよ救急車。
外国だと救急車って有料だそうですけど、こんなんタダでいいのかしらなスピード&対応で病院に運ばれました。
縫いました。20針近く。
レントゲンも取られましたが、異状なし。強いて言えばあれ私骨盤歪んでる?くらい。
そして病院まで来てくれた、助けてくれたバイカーさん。連絡先教えてもらえずお礼もできず。いい人すぎる。どうしよう。
私も今度転んだ人見たら助けます。それがせめてもの恩返しだと思う。
損傷はバイクと右膝のみなんで、ほんとに平気です。正直痛いけど。
不思議なもんで、転んだくせに、転んだからこそ、バイクがますます好きになったような気がします。バイクがというか、バイク乗りがというか。
これに懲りてバイクを降りようとか、全然思わない。
多分私が車に乗ってて車の交通事故に遭遇したら、そりゃあ通報したりはするでしょうが、ちゃんと周り見て見なかったんじゃないのとか渋滞になるなあ面倒だなあとか、正直そう思うと思います。
でも、これがバイクだと、そうは思わない。
マイノリティーだからからか、見ず知らずの相手でも、バイク乗りには妙に仲間意識が働きます。
バイク乗りには、バイク乗りにしか分からない世界がある。
エコエコって流行りもののように言うけれど、鉄とガラスで隔絶された快適な空間の中、路上の気温計を見なければ外気温の変化にも気づけない、メーターを見なければ今何キロ出てるのかもよくわからない、排気ガスの匂いもエンジンの熱さも感じられない乗り物に乗って、どれだけの人が「環境」なんてものを見ているんだろう。
風がスピードを教えてくれる。日差しの暑さで夏に気付く。水田を渡る風が涼しいことを知る。排気ガスの嫌な臭いで、これが自然に反していることを思い出す。標高が上がれば風が涼しくなるし、湿った空気で天気の変化にも気付く。潮の匂いで海が近いことを知る。
そういうことを、忘れたくない。
両手両足をフル活用する乗車姿勢は不自由なはずなのに、どうしてこんなにも自由を感じるんだろう。
ただ走るだけの鉄の塊にまたがって、ガソリンと道さえあればどこまでも行ける気がする。
まあ要するに安全運転って大事だねってこと!
来たよ来たよ
「雨降ったらどーするの!」という質問されるたびに「いいもんカッパ着るもん!」と言い返し続けて1か月…。
しかし実際、通勤距離が伸びたので大雨降ったらかなりきつい。そして何より田舎すぎて公共交通機関が瀕死状態なので、車がないと買い物に行けない。
というわけで買いました。夏のボーナスをあてにして…。
もちろん中古車。中古も中古、フォルクスワーゲンの3代目ゴルフ*1、何やら特別仕様車らしく、Der Erste(デア・エアステ、一番という意味のドイツ語)とサブタイトル?が付いています。
10年以上前の車で、すでに9万キロ走ってます…故障が怖い。
燃費だの経済性で考えれば、同じような価格でもっといい車はありました。
2輪が本命、4輪は移動手段!と割り切って適当な軽自動車を買おうか、とも思いました。*2
ただですねえ。
私はもちろんバイクが好きなんですが、4輪だって嫌いなわけじゃないのです。
一生の間に乗れる車なんて数が限られているんだから、好きでもない車に乗るなんて、もったいないじゃないですか。
実際、私が1年前まで乗ってたのはトヨタのカローラ2でした。大人が5人乗れるし、燃費も悪くない。小さい道も平気だし、高速だってそこそこ走る。
文句はなかったです。ただ、面白くなかった。
というわけで、燃費が良くて小回りがきくだけの車はもういらない!燃費気にするんならバイクに乗る!*3という決心の元、車探し。
しかし田舎なので、中古車屋の数も限られている…。これなら仙台にいる間に車買っておけばよかったなあ。
本当言うと乗りたい車はもっと他にあったんですが、20年以上前の、エアバックどころかエアコンもパワーウィンドウもないような車*4なので、さすがに諦めました。
中古車屋のおっさんにフィットだのスイフトだのヴィッツだのマーチだのを進められたり、RX-7やインプレッサやスープラに胸キュンしたり(「そんな暴走族みたいな車…!」って言われた。)しつつ、「乗りたい」と「実用性」が両立したのがこのゴルフだったのです。
実家の車は全部日産なので*5、初外車です。ハンドルは右ですけど。
外車ってハンドルの横の棒、ウィンカーとワイパーのあれ、左右が逆なんですよね。
曲がろうとするたびにワイパーを動かしてしまう…。
他にも、棒いじってもライトが点かないと思ったら別のところにスイッチがあったとか、ガソリンタンクのフタ開けるやつがないと思ったらどうやらドアのカギと連動してるらしいとか(つまりドアのカギが開いてる間は手動でガソリンタンクのフタが開く)、不思議がいっぱいです。あとドアとかステアリングとか、全体的にがっしりしてて重い。さすがドイツ。
近所を一周してきましたが、2000のエンジンはやっぱり頼りがいが違います。おかんの軽自動車とはえらい違い。
私が乗るのやめたらもう廃車になるしかない車なんで、出来れば長く乗ってあげたいな。
あ、ボル吉はもちろん健在です。
いつの間にか一か月経ってる罠。
キヨシローの訃報に悲しみつつ荷造り&引っ越しして早一か月。
結局荷作りが終わらずに、時間どおりにやってきてくれた引越し屋さん待たせて荷造りしてました。うわーさいてー。
荷物は全部引越し屋さんに預けて、自分はタンデムシートにカバンをくくりつけて、バイクで帰りました。
バイクにこんな大荷物載せるのも高速乗るのも初めてなので、お世話になったバイク屋さんに挨拶がてら、荷物の積み方チェックしてもらったり空気圧みてもらったり。
写真は長距離ツーリングかと思いきや引っ越し中なんです。
天気良いしゴールデンウィークだしETC1000円だしでえらい混んでました。
さすがに250cc空冷単気筒に高速はきついです。サービスエリアの駐輪スペースは大型ばっかりでしたよ。
一か月経って店舗にはだいぶ慣れましたが、どういうわけか部屋がさっぱり片付きません。荷物の量が一人暮らし前提だからなあ…。
引っ越し早々本とCDの段ボールは小屋*1に追いやられましたが、家族の冷たい視線に耐えながら救出、自室に移した本棚に並べました。あんなところに置いてカビでも生えたらどうしてくれる。
実家通いで通勤距離が伸びたので雨降るとしんどい、田舎なので公共交通機関が壊滅状態、今月は夏のボーナス、という状況ゆえ、車買え買え言われています。雪国でバイクなんぞ乗ってる人間はそれだけで不審者扱いです…。